ポートレイト・イン・ジャズ 価格: 2,854円 レビュー評価:4.5 レビュー数:5 1997年暮に『ポートレイト・イン・ジャズ』という本が新潮社から出版された(2001年には続編も出た)。ともにジャズ好きとして知られているイラストレーターの和田誠と作家の村上春樹の共著。まえがきを和田、あとがきを村上が担当したその本は、ジャズメンを描いたポートレイトとエッセイの2段攻撃でジャズの魅力に迫った内容だったが、その本の出版に絡めて両者のセレクションによるCDが2社から発売された。これはその1枚で、本に登場する26人のミュージシャンの中から半分の13人の歌と演奏をおさめた作品。収録されているのは、チャーリー・パーカー、ハーブ・ゲラー、アート・ブレイキー、スタン・ゲッツ、ビル・エヴ |
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風の歌を聴け [DVD] 価格: 4,935円 レビュー評価:3.5 レビュー数:10 ひっそり映像化されていた村上春樹・珠玉のデビュー作。
原作を好きなだけに、全く期待せず、ファン精神というか
単なる好奇心で斜に構えて観たのだけれど、なかなかどうして面白い。
最初は“僕”や“鼠”に違和感がありましたが、観ているうちに馴染むものです。
そしてなんといっても“小指の無い女”がとても可愛く、
その色気がこの映画を支えている。
しかし勿論それだけでなく、いかにも当時らしい、
ヌーヴェル・バーグへのオマージュがベタながら憎いスパイスになっている。
中でも劇中のラジオの使い方などは、あの『少女 |
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トニー滝谷 [VHS] 価格: 16,800円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 村上春樹氏の短編集『レキシントンの幽霊』所蔵の「トニー滝谷」をうまく映像として表現できていると思います。
まあ、そもそも村上氏の「トニー滝谷」自体がフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』のワンシーンにヒントを得て書かれたものだとは思いますが、物質主義による逆説的なニヒリズム、すなわち虚無感という、現代人の誰しもが心のどこかで感じているだろうものを、宮沢りえ氏の好演や、空虚感を醸し出させる映像の工夫によって、視聴者は感じることができます。 |
一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫) 価格: 903円 レビュー評価:4.5 レビュー数:15 監視、盗撮、盗聴、密告で人々を恐怖で縛り上げ、思想統制をする社会。 党の方針に従わないと、思想犯として収容され、拷問を受ける。 窮屈で息苦しい超管理社会。 絶対権力が存在し、共産主義もカルト宗教と変わりがないですね。 現実的に、内には自国民を虐げ、外国との紛争を起こす理不尽で貪欲な一党独裁国家が、この地球上に存在している。 5をつけようとしたが、読後感が不味い(-_-;)。したがって、4にした。
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ノルウェイの森 上 (講談社文庫) 価格: 540円 レビュー評価:4.0 レビュー数:170 傑作ですよ。やっぱり。
自分にとって、とても大切でかけがえの無い作品であることを
新ためて思い直しました。
20年前の忘れかけてた大学時代へ連れてってくれるんですよね。
あの味わった恋愛の素晴らしさとか、ひとりぼっちの辛さとか
思い出されます。
誰かは「直子」であり、誰かは「緑」であり、「永沢」であり。
他の村上作品にはない、心を揺さぶる「しっかりとした言葉」がいいですよね。
ボールペンで赤線を引きたくなりました。
それと、ほんとに街の風景描写 |
ノルウェイの森 下 (講談社文庫) 価格: 540円 レビュー評価:4.0 レビュー数:63 この作品には精神を病んだ人が何人も登場し、自殺しています。なのに、不思議なことに読後苦々しさはなく、哀しさを感じるのみです。これは村上文学の特徴だともいえるのでしょうか。これを読むと自分が若かったころを思い出し、たとえその時どれほど楽しかろうが苦しかろうが、過ぎ去った過去でしかないという感傷的な気分になります。青春時代を 思い出したい方におすすめします。 |
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マジカル・ミステリー~トリビュート・セロニアス・モンク&村上春樹~ 価格: 2,800円 レビュー評価:2.0 レビュー数:1 ギターという楽器&ジャズ・ギターの魅力を再確認~ 北川拓の記念すべき初リーダー・アルバム~ この作品に出会って、まずそのギターの音色の美しさに感動した。そして、あくまでも自然に、流麗に漂うようなメロディが心を打つ。 1965年に東京・高円寺で生まれ、12歳でギターを始め、15歳より「メイト音楽院」にて小塚泰氏に師事。21歳で同校の講師となり、その頃から演奏活動を始めたという北川拓。ギターを始めた頃はフォーク~ビートルズに熱中し、本格的に演奏活動を始めるとラリー・カールトン~ジョー・パス等に傾倒していったという。その後、ビ・バップの呪縛に捕らわれ方向性を見失うも、「ギ |
急行「北極号」 価格: 1,575円 レビュー評価:4.5 レビュー数:31 クリスマスイブの夜、眠らずにサンタクロースを待っていたひとりの少年が、ほかの子どもたちと一緒に北極点への旅に出る――これ以上に魅力的でエキサイティングな絵本の設定など考えられないだろう。そのうえ、そんな物語を描く作家には、クリス・ヴァン・オールズバーグ以上に才能ある芸術家は望みようがないだろう。彫刻制作の気晴らしとして、軽い気持ちで絵本を描きはじめた彫刻家のオールズバーグは、本書『The Polar Express』(邦題『急行「北極号」』)で1986年のコルデコット賞に輝いたのをはじめ、絵本で数々の賞を受賞している。この『The Polar Express』には、生命力と不思議が響きわ |